脂漏性皮膚炎・脂漏性湿疹(しろうせいひふえん・しろうせいしっしん)
(2010年6月3日更新)

seborrheic eczema
seborreic dermatitis

当院の脂漏性皮膚炎の新患数(乳児脂漏性湿疹を含む) 
月/年 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012年
1月 32人 20人 63人 66人 59人 79人 86人 88人 80人 82人 83人 78人 83人 80人 63人
2月 11人 24人 76人 60人 74人 83人 72人 91人 99人 87人 95人 84人 79人 74人 57人
3月 15人 40人 61人 67人 85人 116人 103人 98人 126人 110人 133人 90人 108人 56人 67人
4月 19人 38人 66人 86人 91人 95人 126人 126人 99人 93人 122人 89人 74人 68人 71人
5月 13人 38人 99人 74人 73人 89人 100人 154人 147人 126人 142人 122人 111人 84人 80人
6月 25人 26人 48人 71人 74人 87人 105人 125人 137人 135人 119人 107人 76人 63人 70人
7月 14人 33人 30人 56人 64人 47人 93人 96人 117人 117人 94人 104人 72人 44人 64人
8月 14人 21人 40人 47人 46人 61人 62人 89人 79人 78人 92人 56人 40人 53人 53人
9月 23人 27人 47人 48人 37人 66人 75人 75人 74人 72人 76人 71人 55人 38人 41人
10月 24人 46人 35人 59人 76人 69人 78人 120人 110人 98人 107人 84人 74人 53人 65人
11月 41人 52人 62人 68人 67人 80人 111人 119人 98人 102人 93人 72人 69人 58人 *
12月 35人 38人 61人 59人 55人 73人 94人 93人 73人 97人 84人 82人 66人 47人 *
年間合計 266人 403人 627人 761人 801人 945人 1105人 1274人 1239人 1197人 1240人 1039人 907人 718人 *


                   

当院の乳児脂漏性湿疹の新患数
月/年 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012年
1月 2人 2人 2人 7人 2人 4人 5人 1人 3人 2人 2人 1人 0人 5人 2人
2月 4人 2人 6人 7人 4人 7人 6人 2人 3人 3人 6人 3人 5人 1人 2人
3月 8人 7人 4人 9人 7人 3人 4人 5人 1人 2人 2人 3人 2人 4人 1人
4月 5人 5人 3人 4人 5人 5人 4人 8人 3人 2人 1人 1人 2人 3人 1人
5月 1人 1人 8人 3人 4人 3人 2人 2人 3人 3人 1人 3人 1人 0人 1人
6月 0人 1人 2人 1人 2人 1人 0人 1人 1人 9人 5人 0人 1人 1人 1人
7月 0人 0人 0人 0人 2人 3人 1人 3人 1人 1人 2人 0人 0人 0人 0人
8月 1人 1人 3人 0人 3人 0人 1人 2人 0人 0人 0人 1人 0人 0人 0人
9月 0人 0人 5人 1人 0人 3人 2人 1人 2人 1人 0人 1人 0人 0人 2人
10月 0人 0人 0人 3人 1人 2人 2人 4人 4人 1人 1人 1人 1人 0人 1人
11月 0人 2人 1人 3人 6人 5人 3人 2人 3人 3人 1人 4人 1人 2人 *
12月 0人 0人 6人 3人 5人 6人 2人 6人 0人 2人 1人 3人 0人 1人 *
年間合計 21人 21人 40人 41人 41人 42人 32人 37人 24人 29人 22人 21人 13人 17人 *


                

皮膚病年間新患数・多いもの30の2001年から第1位になり、以来5年間トップを維持しています。
食生活などが欧米化した飽食の日本の皮膚病への反映でしょうか。



脂漏部位(あたま・かお・くび・むね・せなか)あるいは間擦部(わきのした・へそ・股部・肛門周囲・乳房の下)など豊富な脂漏の存在をバツクグラウンドにして発生した湿疹を脂漏性皮膚炎といいます。
脂漏性皮膚炎は脂漏性湿疹ともいわれます。

飽食の日本の象徴とも言える脂漏性皮膚炎の最近2か月の年代別発生を調べてみました。
新患数/年令 10才代 20才代 30才代 40才代 50才代 60才代 70才代 80才代 合計
男性新患数(人) 11 24 17 16 16 104
女性新患数(人) 13 46 26 22 20 14 10 152
男女合計(人) 24 70 43 30 36 30 19 256
合計新患数では女性が多く男性の1.5倍、年令的にはにきびと同じで20才代ですが幅広い年代に発生しています。
男性の発生はピ−クが二つで20才代と50才・60才代で、女性は20才がピークですが10才から70才まで幅広く起こっています。
最低年令が男女ともに12才、最高年令が男性が89才、女性が85才でした。(2004年12月12日)


顔面の脂漏性皮膚炎
(1999・9・4撮影)
耳の脂漏性皮膚炎
(2000・1・26撮影)
顔面・頭部の脂漏性皮膚炎
(1999・12・10撮影)
脇の下の脂漏性皮膚炎
(2000・2・23撮影)


発疹は普通は比較的に境界がはっきりした赤い斑状の皮疹で細かい粉をふいたような状態のことが多く見られ乾性脂漏(かんせいしろう)といいます。
時には大きなかさぶたが出来たりじゅくじゅくすることもあります。
脂漏が頭部にあるとふけの状態をとおてそのふけ状態がながく続くと脱毛が起こり、脂漏性脱毛症(しろうせいだつもうしょう)あるいは粃糠性脱毛症(ひこうせいだつもうしょう)といいます。

脂漏性皮膚炎はかゆみはあっても軽度のことが普通です。
脂漏性皮膚炎は脂漏分泌の盛んな人に発生します。
性別では女性よりも男性のほうに多く発生します。

年齢的には男女ともに思春期以後に見られます。
男性では男性ホルモンの分泌が老年期になっても盛んな人が多く老年期でもけっこうみられます。
女性の場合はどちらかといえば更年期以後は少ないようです。

生後半年以下に母親の胎内での女性ホルモンの影響で発生するものを乳児脂漏性湿疹といいます。

生後1か月の乳児脂漏性湿疹
(2000・2・21撮影)


最近は湿疹の発生にはでん風菌とブ菌が関与しているとされています。
季節的にはこれらの菌が活躍する春から夏にかけて多く見られます。

脂漏性皮膚炎は遺伝性体質性のものですから性急に完治を期待しないほうがよいでしょう。
脂漏性皮膚炎は再発しやすく何年間も悩まされることが多々あります。
悪化させぬように心がけ気長に付き合うようにしましょう。

当院での治療を紹介します。


(1)軽症の場合は抗真菌剤のケトコナゾール(ニトラゼンクリームまたはニトラゼンローション)を使用します。

(2)中等症以上の場合はステロイド剤を外用して抗アレルギー剤を内用させます。
顔面やわきの下など皮膚の弱い所に皮疹があることが多いのでステロイドは出来るだけ軽度のものを
使います。

(3)ビタミンB2(フラビタン)とビタミンB6(ピドキサール)とL−システイン(ハイチオール)を内用させてみて効果のある患者さんには連続服用してもらいます。

(4)時には漢方薬を併用させるケースもあります。

日常の生活上の注意


(1)頭部の湿疹の場合は毎日洗髪して頂きます。
頑固なふけの場合は普通の石鹸を使い洗髪を2回すすめています。

(2)顔やその他の場合は普通の石鹸で毎日洗ってもらいます。
時には脂漏の落ち易いコラージユA石鹸で洗うことをすすめることもあります。

(3)朝昼夕三食を必ずとりカロリーを控えめに摂取し、どかぐいは避けること。

(4)朝食は必ずとり出来ることなら朝食・昼食をしっかり食べ夕食を控えめに。

(5)間食と夜食はやめよう。

(6)カロリーの多い脂分の多いものと甘いものは避けよう。
アルコール類・ドリンク類なども取り過ぎないこと。

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