単純ヘルペス(単純疱疹)

herpes simplex

当院の単純ヘルペスの新患数 
月/年 1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年
1月 9人 19人 9人 16人 9人 11人 14人 17人 8人 16人 10人
2月 4人 10人 10人 6人 7人 9人 12人 23人 8人 17人 10人
3月 10人 8人 14人 18人 19人 22人 13人 19人 11人 16人 4人
4月 6人 14人 5人 10人 3人 5人 11人 14人 14人 8人 7人
5月 9人 7人 6人 11人 4人 9人 9人 11人 8人 12人 *
6月 11人 16人 5人 6人 8人 9人 12人 14人 5人 12人 *
7月 11人 13人 13人 16人 6人 18人 14人 14人 14人 6人 *
8月 14人 13人 16人 14人 14人 19人 14人 9人 10人 10人 *
9月 13人 4人 8人 9人 8人 16人 14人 11人 5人 7人 *
10月 6人 13人 10人 11人 6人 18人 15人 20人 14人 6人 *
11月 8人 6人 14人 13人 17人 18人 14人 10人 13人 16人 *
12月 9人 12人 13人 13人 11人 14人 9人 11人 12人 12人 *
年間合計 110人 135人 123人 143人 112人 168人 151人 173人 122人 138人 *


当院のカポジ水痘様発疹症の新患数
月/年 1998年 1999年 2000年 2001年 2002年 2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年
1月 0人 1人 0人 1人 1人 2人 0人 2人 0人 0人 0人
2月 0人 1人 1人 0人 0人 0人 1人 2人 0人 0人 0人
3月 0人 0人 0人 1人 3人 1人 2人 0人 0人 2人 1人
4月 3人 1人 2人 0人 0人 0人 0人 1人 0人 0人 0人
5月 0人 1人 3人 0人 1人 1人 0人 1人 0人 1人 *
6月 0人 0人 0人 0人 1人 1人 0人 0人 0人 2人 *
7月 0人 1人 0人 1人 0人 1人 0人 2人 0人 0人 *
8月 0人 0人 1人 0人 3人 0人 2人 2人 0人 0人 *
9月 1人 0人 1人 0人 0人 1人 2人 0人 0人 1人 *
10月 1人 4人 0人 0人 1人 0人 0人 1人 0人 2人 *
11月 3人 0人 0人 1人 1人 1人 1人 1人 0人 0人 *
12月 0人 0人 2人 0人 1人 1人 1人 0人 2人 2人 *
年間合計 8人 9人 10人 4人 12人 9人 9人 12人 2人 10人 *



成人で口唇およびその周りにぴりぴり感のある赤い水ぶくれや糜爛(びらん)が出来て受診する患者さんがけっこういます。
単純庖疹(たんじゅんほうしん)俗にねつのはなといわれます。

正式には口唇疱疹(こうしんほうしん)あるいは口唇ヘルペスといいます。
口唇疱疹単純疱疹が口唇に出来たものです。

陰部に出来た単純疱疹陰部疱疹あるいは陰部ヘルペスといいます。

単純疱疹単純ヘルペスあるいは単にヘルペスともいいます。
また単純疱疹に湿疹が併発したものを疱疹性湿疹といいます。

顔面の単純疱疹
(1999・8・11撮影)
単純疱疹にとびひ・湿疹併発
(1999・8・17撮影)


疱疹性湿疹の重症型で発熱・頭痛・痙攣などの全身症状を伴ったものをカポジー水痘様発疹症といいます。
高熱が出て全身状態がよくない場合は入院加療が必要の時があります。

単純疱疹の発生するところは顔面が80%、陰部が15%、その他の部位が5%です。
なお顔面のヘルペスの大部分は口唇ヘルペスです。

単純疱疹は伝染することがあります。
病因はHSV(単純疱疹ウイルス)で、二つのタイプがあります。

上半身の単純疱疹の多くははHSV−1(1型)で起こります。
下半身の単純疱疹の多くははHSV−2(2型)で起こります。

1型のほうが多く殆どが子供の頃に伝染し潜伏状態の方が多いようです。
U型は性行為による伝染が多いようです。
性行為で伝染することがあるので性行為感染症(STD)のひとつとされています。

でも心配はいりません。
伝染するのは単純疱疹の活動期だけです。
大部分の人はHSVに胎児の時に胎盤を介して感染しますが、殆どは発病せず、潜伏のまま一生を終えます。

ウイルスが潜伏する場所は脊髄後根神経節です。
1型ウイルスの多くは三叉神経節に、2型ウイルスの多くは腰仙骨神経節に侵入潜伏します。

そして何年かの後にストレスなど何らかのきっかけでウイルスが元気になり増殖し、知覚神経にそって皮膚に出てきて疱疹を起こします。
発病年齢は思春期以後が大部分です。

発病のきっかけのストレスとして風邪・胃腸障害・発熱・日光・寒冷・過労・月経などが考えられます。
単純疱疹は再発を繰り返すのが普通です。

1型の場合は年に1回から2回再発するのが5割強です。
2型の場合は年に3回以上再発するのが5割弱です。

単純疱疹の発疹は1mmから3mmの赤い小さい水ぶくれとしてかたまって発生します。
水ぶくれは膿んだり、ただれたり、くずれたり、かさぶたになったりします。

適切な治療をしないと10日から2週間かかります。治療は対症療法です。
単純疱疹の期間を短くし症状を軽くします。
早期に治療を始めると軽くすみます。
しかし現在の医学レベルでは再発しないようにすることは出来ません。

単純疱疹に有効な抗ウイルス剤

外用剤:
ビダラビンの軟膏(アラセナA軟膏、アラーゼ軟膏、アーメス軟膏、アラエビン軟膏、アルエレン軟膏、カサールクリーム、シルペラン軟膏、シオスナール膏、ビダラビン軟膏MEEK、ビフビン軟膏、ホスラビン軟膏)

アシクロビルの軟膏(ゾビラックス軟膏、ビゾクロス軟膏、ベルクスロン軟膏)
アシクロビルのクリーム ビルヘキサルクリーム

内用薬:
アシクロビルの錠剤(ゾビラックス錠200mg・400mg、アイラックス錠200mg・400mg、アクチオス錠200mg・400mg、アクチダス錠200mg・400mg、アシクリル錠200mg・400mg、アシクロビン錠200mg・400mg、アシクロメルク錠200mg・400mg、アシロベック錠200mg・400mg、アシロミン錠200mg、クロベート錠200mg・400mg、サンアシル錠200mg、ゾビクロビル錠200mg・400mg、ゾビスタット錠200mg・400mg、ビクロックス錠200mg・400mg、ビゾクロス錠200mg・400mg、ビルヘキサル錠200mg・400mg、ファルラックス錠200mg・400mg、ベルクスロン錠200mg・400mg)

アシクロビルの顆粒40%(ゾビラックス顆粒、アクチオス顆粒、アシクリル顆粒、アシクロビン顆粒、アシロベック顆粒、グロスバール顆粒、ゾビスタット顆粒、ビクロックス顆粒、ベルクスロン顆粒)

アシクロビルのゼリー(アシビル内服ゼリー200mg・800mg)

アシクロビルのシロップ(ビクロックスシロップ8%)

塩酸パラシクロビルの錠剤(バルトレックス錠500)−2002年9月26日より追加効能

塩酸パラシクロビルの顆粒(バルトレックス顆粒50%)ー2002年9月26日より追加効能

点滴静脈注射:
アシクロビル点滴静注用(ゾビラックス250mg、アクチオスキット250mg、アクチダスキット250mg、アシクリルキット250mg、アシクロビル250mg、アシクロビン250mg、アシロベック250mg、ゾビクロビル250mg、トミールキット250mg、ナタジール250mg、ビクロックス125mg・250mg、ビルヘキサル250mg、ベルクスロン250mg)

当院での治療を紹介します。


軽症には抗ウイルス剤のビダラビンの軟膏(シルベラン軟膏・カサールクリーム)かアシクロビルの軟膏(ビゾクロス軟膏・ビルヘキサルクリーム)を外用します。
じゅくじゅくしたりかさぶたになっているものには消毒薬の塩化ベンゼトニウム(ベゼトン液)を併用します。

重症には抗ウイルス剤のアシクロビルの錠剤(アシクロメルク錠200mg)かアシクロビルの顆粒(ゾビスタット顆粒)あるいはアシクロビルのゼリー(アシビル内服ゼリー)を併せて内用させます。
ときに塩酸パラシクロビルの錠剤(バルトレックス錠500)を内服させます。
またリンパ節炎を併発している場合は抗菌剤も併せて内用させることがあります。

抗ウイルス剤の薬価については保険点数ABCのページの抗ウイルス内用剤抗ウイルス外用剤を見て下さい。

微生物による皮膚病へ戻る

皮膚病50音順総索引