熱傷(ねっしょう=やけど)
当院のやけどの新患数
月/年 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012年
1月 6人 3人 4人 9人 6人 3人 8人 5人 2人 5人 6人 6人 4人 7人 10人
2月 3人 4人 3人 2人 4人 5人 3人 7人 5人 2人 9人 5人 4人 6人 10人
3月 2人 3人 2人 9人 4人 4人 5人 6人 4人 3人 8人 4人 2人 4人 2人
4月 3人 2人 2人 4人 2人 2人 7人 3人 1人 3人 3人 3人 3人 3人 0人
5月 3人 4人 5人 2人 4人 4人 3人 6人 4人 1人 8人 3人 4人 2人 2人
6月 3人 5人 3人 1人 4人 4人 6人 6人 2人 6人 7人 1人 5人 5人 5人
7月 5人 9人 8人 6人 6人 3人 8人 5人 3人 8人 5人 5人 4人 6人 5人
8月 5人 5人 8人 11人 5人 6人 11人 7人 5人 3人 5人 5人 5人 5人 12人
9月 0人 6人 6人 2人 6人 9人 4人 6人 8人 4人 7人 3人 5人 7人 9人
10月 3人 4人 6人 6人 6人 3人 2人 5人 2人 4人 2人 2人 2人 4人 2人
11月 6人 1人 1人 3人 3人 4人 2人 5人 5人 6人 3人 1人 1人 2人 *
12月 2人 4人 4人 1人 3人 4人 5人 4人 4人 4人 3人 1人 4人 1人 *
年間合計 41人 50人 52人 56人 53人 51人 64人 65人 45人 49人 66人 39人 43人 52人 *


当院の熱傷(やけど)の年間新患数は約46人ですから1週間に1人の熱傷(やけど)の新患がある計算になります。
熱湯での熱傷(やけど)が殆どです。

今冬のやけどの原因の特徴は湯たんぽによるものが目に付きます。湯たんぽは使わないほうが安全です。(2011年2月1日記)
今年も湯タンポによるやけどが多く、1月のやけど患者10人のうち湯たんぽによるものが3人でした。(2012年2月5日記)


浅い熱傷U度
(2000・1・21撮影)
蛇口の熱湯によるヤケド
やや深い熱傷U度
(2000・1・21撮影)
ヤカンの熱湯によるヤケド


高温の物体に接触すればとにかく熱傷(やけど)します。
以下いくつかの熱傷(やけど)の症例の写真を紹介します。

浅い熱傷U度
(1999・9・4撮影)
ゆでたての卵でヤケド
アルキサ軟膏を塗布する。
浅い熱傷U度
(1999・9・10撮影)
電気アイロンでヤケド
マルザルベVガーゼを調布する。


浅い熱傷U度
(1999・9・21撮影)
煙草の火によるヤケド
アルキサ軟膏を調布する。
浅い熱傷U度
(1999・10・13撮影)
バーベキュウの焼けた石のヤケド
水抜きをしてマルザルベVガーゼ。


触れてもやけどしない程度の低温の電気アンカ、電気カーペット、電気毛布あるいは湯タンポに長時間皮膚を接触していると熱傷(やけど)することがあります。
この種の熱傷(やけど)低温熱傷(低温やけど)といいます。
低温やけどは深いことが多く大抵は深いU度熱傷になります。
電気アンカ、電気カーペット、電気毛布あるいは湯タンポには皮膚を直に触れないようにしましょう。

深い熱傷U度
(1999・12・8撮影)
湯タンポによる低温やけど
水を抜いてマルザルベVガーゼで覆う
深い熱傷U度
(1999・12・21撮影)
2週間後で皮膚潰瘍と壊死あり。
ブロメライン軟膏を貼布する。
深い熱傷U度
(2000・1・4撮影)
さらに2週間後壊死組織が取れる。
アルキサ軟膏を貼布する。
深い熱傷U度
(2000・1・22撮影)
さらに2週間後ケロイド化が始まる。
ビーソフテン軟膏を開始した。

熱傷の深さは熱い物体の温度が高いほど深くなります。
また熱い物体に接触する時間が長いほど深くなります。
熱傷は深さによって4種類に分類されます。

(1)熱傷T度(ねっしょういちど)

表皮のやけどです。
発赤と痛みのみで普通は瘢痕(はんこん)を残さないで1週以内で治ります。

(2)熱傷U度(ねっしょうにど)

真皮のやけどです。
皮膚は水疱(すいほう)、糜爛(びらん)、潰瘍(かいよう)、壊死(えし)の状態になります。
普通浅い真皮のやけど深い真皮のやけどに分けられます。

浅い真皮のやけど
は水疱、糜爛、浅い潰瘍で2週間以内で瘢痕を残さずに2週以内で治ります。
この場合色素沈着が残ることが稀にあります。

深い真皮のやけどは水疱、糜爛、深い潰瘍、壊死で2週間から1か月で瘢痕を残して治ります。
瘢痕がケロイド化して肥厚性瘢痕になったり、色素沈着および色素脱出を起こすことがあります。

(3)熱傷V度(ねっしょうさんど)

皮下組織の脂肪組織とか筋膜にまで及ぶ深いやけどです。
瘢痕および機能障害を残します。
V度の場合は植皮が必要で早期に形成外科に紹介します。

当院での治療を紹介します


(1)受傷したばかりのやけどはとりあえずフシジンレオインターチュールで被覆します。
価格の高い皮膚欠損用一時的被覆材がありますが特に効果がよいとは思えませんので私は使用しません。
皮膚欠損用一時的被覆材は標準型は2週間を標準に使用し、1平方センチメートルにつき16円を請求します。)

(2)数時間以上あるいは数日経過して水疱、糜爛、潰瘍、壊死のやけどは外用薬を使用します。
ベゼトン液(健榮)で消毒して水疱は水抜きをして潰瘍と糜爛にはアルキサ軟膏(小林化工・ナガセ)を使用します。
壊死にはブロメライン軟膏(仁丹ドルフ・マルホ)を使います。

(3)自発痛があって腫脹が強いやけどは細菌感染を併発していますので抗菌剤を数日間内用させます。

その他の皮膚病へ戻る
皮膚病50音順総索引