医療費節約の或るシミュレーション
(2006年4月5日更新)


現実によくあることなのですが、下のシミュレーションを見て皆様考えてみて下さい。
先発品の院外処方をジェネリック(後発品)を利用しての医療機関からの直接投薬にすると医療費が約6割安くなることがあります。

節約のシミュレーション 医療費(全額) 窓口負担
3割負担 2割負担 1割負担
医療機関で処方箋をもらい調剤薬局で薬(先発品)をもらう 9800円(A) 2940円 1960円 980円
院内処方の医療機関で後発品(ジェネリック)の薬をもらう 3490円(B) 1047円 698円 349円
(A)−(B) 6310円 1893円 1262円 631円
(A)−(B)/(A) % 64.4% 64.4% 64.4% 64.4%


どうしてこんなことがどうしておこるのか、シミュレーションの種明かしをしましょう。

それは面分業の調剤薬局では先発品だけでも薬剤の品数が莫大な数なので先発品しか在庫を置く余裕がないという現実があるのです。
その結果フリーで処方箋発行をした場合(どこの調剤薬局でも扱う面分業の場合)は処方箋に先発品の処方をしておくほうが薬剤をすぐに調剤してもらえないなどのトラブルが起こらないのです。

後発品を医療機関で一般名で処方してもらった場合は調剤薬局が患者さんの同意のもとに薬剤を選ぶことが出来ます。
その場合に1調剤につき20円(保険全額)加算されます。(後発医薬品調剤加算といいます)
医療機関からの指示がない場合は患者さんに後発品の情報を提供して後発品を投薬した場合は100円(保険全額)加算されます。(後発品薬品情報提供料といいます)
門前的薬局の場合は医療機関でジェネリック(後発品)を処方されても在庫がないなどの問題はありませんが、どこの調剤薬局でも扱う面分業の場合は患者さんの希望しているジェネリック(後発品)の在庫がなくすぐ間に合わないことが多いと思います。

#医療機関で処方箋をもらい、調剤薬局で処方箋どうりに投薬を受けたケースです。

YさんはH皮膚科医院に手湿疹と足白癬の診断で月1回通院しています。
医院で外用薬(先発品)と内用薬(先発品)の処方せんをもらいました。
以下がYさんの処方箋の処方内容です。

処方:
(1)リンデロンDP軟膏(塩野義製薬) 10gを1こ 350円
(2)ヒルドイド(マルホ) 100g 3070円
(3)マイコスポ−ルクリーム(バイエル) 10gを3こ 1580円
(4)ザジテン(ノバルティスファーマ) 1日2カプセルで7日分 980円

Yさんは処方箋をD調剤薬局に持って行って投薬を受けました。
薬の説明書とともに処方箋どうりに外用薬と内用薬の投薬を受けました。


(A)医薬分業の医療費(H皮膚科医院医療費1910円+調剤薬局医療費7890円=9800円(保険全額)
3割負担 9800円×0.3=2940円
2割負担 9800円×0.2=1960円
1割負担 9800円×0.1=980円

*H皮膚科医院の医療費(保険全額) 1910円
(内訳)
再診料 710円
外来管理加算 520円
処方箋 680円

合計710+520+680=1910円

*調剤薬局の医療費(保険全額) 7890円
(内訳)
調剤基本料 420円
薬剤服用歴管理指導料(+指導加算) 440円
薬剤情報提供料(一般) 150円
外用調剤料(2調剤) 200円
内用調剤料(2剤) 700円
薬剤料
処方1、リンデロンDP軟膏 10g 350円
処方2、ヒルドイド 100g 3070円
処方3、マイコスポ−ルクリーム 30g 1580円
処方4、ザジテン 1日2カプセルで7日分 980円

薬剤料合計5980円

合計420+440+150+200+700+5980=7890円

ところでH皮膚科医院が医薬分業をしないで直接投薬した場合はジェネリック(後発品)を投薬出来ます。
シミュレーションは以下のようになります。

#医院で後発品の投薬を受けたケースです。

YさんはH皮膚科医院に手湿疹と足白癬の診断で通院しています。
薬の説明書とともに外用薬(後発品)と内用薬(後発品)の投薬を受けました。
以下がYさんの処方内容です。

処方:
(1)デルモゾールDP軟膏(岩城) 10g 96円/リンデロンDP軟膏のジェネリック
(2)クラドイド軟膏(陽進堂)) 100g 970円/ヒルドイドのジェネリック
(3)ビクロノールクリーム(岩城)10gを3こ 380円/マイコスポールクリームのジェネリック
(4)メラボンカプセル(大洋、三和化学) 1日2カプセルで7日分 140円/ザジテンのジェネリック

(B)医院直接投薬の医療費 3490円(保険全額)

*H皮膚科医院の医療費
再診料 710円
外来管理加算 520円
薬剤情報提供料 100円
処方料 420円
外用調剤料 60円
内用調剤料 90円
薬剤料
(1)デルモゾールDP軟膏 10g 100円
(2)クラドイド軟膏 100g 970円
(3)ビクロノールクリーム 10gを3こ 380円
(3)メラボンカプセル 1日2カプセルで7日分 140円
薬剤料合計 1590円

合計710+520円+100+420+60+90+1590=3490円(保険全額)
3割負担 3490円×0.3=1047円
2割負担 3490円×0.2=698円
1割負担 3490円×0.1=349円

#調剤薬局で先発品を後発品に変更してもらったケースを考えてみましょう。

YさんはH皮膚科医院に手湿疹と足白癬の診断で月1回通院しています。
医院で外用薬(先発品)と内用薬(先発品)の処方せんをもらいました。
処方:
(1)リンデロンDP軟膏(塩野義製薬) 10gを1こ 350円
(2)ヒルドイド(マルホ) 100g 3070円
(3)マイコスポ−ルクリーム(バイエル) 10gを3こ 1580円
(4)ザジテン(ノバルティスファーマ) 1日2カプセルで7日分 980円

Yさんは処方箋をD調剤薬局に持って行って薬局の指導で後発品に変更してもらいました。
以下がYさんの処方箋の変更した処方内容です。
処方:
(1)デルモゾールDP軟膏(岩城) 10g 96円/リンデロンDP軟膏のジェネリック
(2)クラドイド軟膏(陽進堂)) 100g 970円/ヒルドイドのジェネリック
(3)ビクロノールクリーム(岩城)10gを3こ 380円/マイコスポールクリームのジェネリック
(4)メラボンカプセル(大洋、三和化学) 1日2カプセルで7日分 140円/ザジテンのジェネリック

(A)医薬分業の医療費(H皮膚科医院医療費1910円+調剤薬局医療費3600円=5510円(保険全額)
3割負担 5510円×0.3=1653円
2割負担 5510円×0.2=1102円
1割負担 5510円×0.1=551円

*H皮膚科医院の医療費(保険全額) 1910円
(内訳)
再診料 710円
外来管理加算 520円
処方箋 680円

合計710+520+680=1910円

*調剤薬局の医療費(保険全額) 7890円
(内訳)
調剤基本料 420円
薬剤服用歴管理指導料(+指導加算) 440円
薬剤情報提供料(一般) 150円
後発医薬品情報提供料 100円
外用調剤料(2調剤) 200円
内用調剤料(2剤) 700円
薬剤料
(1)デルモゾールDP軟膏 10g 100円
(2)クラドイド軟膏 100g 970円
(3)ビクロノールクリーム 10gを3こ 380円
(3)メラボンカプセル 1日2カプセルで7日分 140円
薬剤料合計 1590円

合計420+440+150+100+200+700+1590=3600円

節約のシミュレーション 医療費(全額) 窓口負担
3割負担 2割負担 1割負担
医療機関で処方箋(先発品)をもらい調剤薬局で薬(先発品)をもらう 9800円(A) 2940円 1960円 980円
医療機関で処方箋(先発品)をもらい調剤薬局で薬(後発品)に変更 5510円(B) 1653円 1102円 551円
(A)−(B) 4290円 1287円 858円 429円
(A)−(B)/(A) % 43.8% 43.8% 43.8% 43.8%


医療機関で処方箋(先発品)をもらい調剤薬局で薬(後発品)に変更した場合、院内処方の医療機関で後発品の薬を直接もらうケースには及びませんが約4割安くなります。

参考文献

医療薬日本医薬品集(2006年版) じほう発行
薬効別薬価基準保健薬辞典 (平成18年4月版)薬業研究会編 じほう発行
改正診療報酬点数表参考資料(平成18年4月1日実施) 日本医師会
診療報酬点数と早見表(平成18年4月改正) 医療保険業務研究協会発行

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