縄掛けのいぼ神さん(常円寺常行堂)
静岡県庵原郡由比町阿僧236


日本石仏協会静岡支部の皆さんとの由比町・静岡市興津地区の石仏見学会の折に由比町阿僧(ゆいちょうあそう)にある縄掛けのいぼ神さんのある常円寺常行堂(じょうえんじじょうこうどう)に寄って頂きました。常行堂は本堂前の庭にあり、お堂の中に縄掛けのいぼ神さんが安置されていました。いぼ神さんは昔お寺の近くの急な崖のところにあった3体の地蔵さんとのことです。現在は荒廃していて危険なので現在のところに常行堂を作っていぼ神さんに祈れるようにしたそうです。

常行堂の前でご住職のお話をきく。 中央に縄掛けいぼ神さん、左前に紙縒りの細い縄。
常行堂の前でご住職のお話をきく。 中央が縄賭けのいぼ神さんで左前に
縄賭け用の紙縒りの縄が供えてある。
縄掛けいぼ神さん 親切な祈り方の説明がありました。
縄掛けのいぼ神さん 親切な祈り方の説明がありました。


いぼ神さんの前には縄掛け用の細い紙縒りの縄が供えてありました。ご住職の話ではいぼ神さんに祈願する時には地蔵の首に細い紙縒りの縄をかけます。願いがかなっていぼが取れたら、その縄を外して、お礼に炒った大豆を年の数だけ奉納するそうです。(2003年5月5日記)


臨済宗妙心寺派法城山常円寺

静岡県庵原郡由比町阿僧236 

常円寺の本堂 常円寺の本堂


本尊 釈迦牟尼佛
開山 桂壮和尚

同寺は静岡市清水興津清見寺町にある臨済宗妙心寺派清見寺の末寺です。昔今川氏の花沢城の出城の一つであった川入城があったところから同寺の山号が法城山と呼ばれます。川入城は今川氏の命により由比周防守源左衛門光詔が築城したが、天文10年(1541年)に武田勢の信州村上義清に攻略されて光詔は討死し長子光秋は人質として信州に連れ去られ、城は廃城しました。後に光秋は逃げ帰り由比(今宿村)に土着して由比太郎左衛門と名乗り、代々問屋職名主をつとめ、近郷きっての名家として知られました。

縄掛けいぼ神さんへのアクセス→Google Map

JRにて


JR新幹線静岡駅下車、東海道線に乗り換えてJR由比駅下車する。駅前から県道370号線を東方向へ1200mほど歩いて左折して由比町役場を右に見て県道396号線(旧国道1号線)の交差点を渡りそのまま北上する。県道396号線から300mほどで左の道をとり150mくらいで東海道新幹線のガードをくぐる。ガードから浜石岳への道をだらだらと600mほど登って右に入ると常円寺に着く。

マイカーにて

東名高速道路清水インターを出て左折して国道1号線を東京方面に向かう。寺尾交差点で左の道を進めば県道396号線(旧国道1号線)に入る、由比町役場の交差点で左折する。そこから北上して浜石岳への道を途中走って右に曲がれば常円寺に着く。

参考文献


静岡県の歴史中世編 小和田哲男、本多隆成共著 静岡新聞社発行 昭和53年11月15日初版
県別マップル静岡県 昭文社発行 2003年4月2版9刷

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