とんがらし地蔵尊(興全寺)
〜神奈川県寒川町宮山〜


相模の国の一之宮の寒川神社(さむかわじんじゃ)近くの興全寺(こうぜんじ)にとんがらし地蔵といういぼとり地蔵があることをネット検索で知り早速訪問しました。厚木市の南、茅ヶ崎市の北の寒川町(さむかわまち)の真中にある寒川神社の東側にとんがらし地蔵のある興全寺があります。お寺の境内に入るとすぐに大きな相模地蔵菩薩(さがみじぞうぼさつ)がでんと立っています。相模地蔵菩薩の東隣にかわいい素朴な一風変わった地蔵さんがひっそりとたたずんでいられました。この地蔵さんが目的のとんがらし地蔵でした。とんがらし地蔵の横に従者のように重要文化財指定の南北朝時代の宝筺印塔(ほうきょういんとう)が2基立っていました。

とんがらし地蔵の右隣が宝筐印塔 地蔵の下の石塔に法華経六部供養とある
とんがらし地蔵の隣が宝筺印塔 地蔵の下の石塔に法華経六部供養とある


とんがらし地蔵さんの下の石塔に法華経六部供養と彫られていました。法華経六十六部を全国一ノ宮に奉納するために廻国してこの地で果てた行者様を弔った供養塔でしょうか。とんがらし地蔵は昔からいぼとり地蔵として有名で地蔵の前の線香の灰をイボにつけるとイボが取れるといわれています。イボが取れた御礼には年令の数のとんがらしで作った首飾りを奉納するそうです。

とんがらし地蔵尊はいぼとり地蔵 線香の灰をつけるとイボが取れる
とんがらし地蔵尊はいぼとり地蔵 線香の灰をつけるとイボが取れる


興全寺の御住職は当日法事で多忙にもかかわらず取材に応じて下さって奥様大奥様ともどもとんがらし地蔵についてのお話をして頂きました。とんがらし地蔵は以前はお寺の近所にあったものが興全寺に移管されたそうです。とんがらし地蔵にいぼとりをお願いしてイボが取れた方が近頃も多くいられるとのことで、両手に出来たイボが取れた横須賀市の成人男性の話、お寺の近所の小学5年生の子供のイボが1か月で取れた話などして頂きました。御住職夫妻はインターネットも御趣味で興全禅寺のホームページをお持ちでした。御住職はインド等の国際交流に貢献されて広く活躍されていられ当日もインドのお客様がありました。(2001年5月6日記)

龍寶山興全寺

神奈川県高座郡寒川町宮山1785 電話 0467−75−6062
御本尊は釈迦如来像。
寒川大明神を守護神とする神仏混淆の寺院で、寒川神社の鎮守の森の一角にあります。興全寺の御本山は福井県永平寺・神奈川県総持寺で、厚木市の三田清源院末とされています。1597年(慶長2年)英顔麟哲大和尚御開山の曹洞宗の禅宗寺院で江戸初期には徳川家康公が信奉されたお寺です。境内には子安地蔵で有名な大きな相模地蔵菩薩があります。

龍寶山興全寺の本堂
龍寶山興全寺の本堂 相模の国の一之宮の寒川神社


とんがらし地蔵尊へのアクセスGoogle Map

JRにて

東海道線JR茅ヶ崎駅で相模線に乗り換えて3つ目のJR宮山駅下車して500mほど南方に歩くと寒川神社前に出ます。神社の東隣が興全禅寺です。

マイカーにて

東名高速道路厚木I.Cで出て左折して国道129号線に入り戸田の交差点で左折して県道22号線に入り東方に少し走ります。相模川の戸沢橋を渡って右折して県道46号線を南下して馬場の交差手点で右折するとまもなく左側に寒川神社が見えてきます。寒川神社の鳥居前を過ぎて神社に沿って北方に少し入ると右手が興全禅寺です。

トップページへ戻る