葉 掉月庵の夫婦槇(いぼとり)
〜静岡県牧之原市細江〜


牧之原市細江(旧榛原郡榛原町)の国道150号線の榛原病院の看板の交差点で海岸方向に向かってすぐ左折したところに掉月庵(とうげつあん)があります。掉月庵の門前に雌株と雄株の2本の槇の老木があります。最近訪れたら槙の雄木が枯れて切られていました。

雌木は昔のままですが雄木は枯れました。 枯れた雄木の切り株
雌木は昔のままですが雄木が枯れました。 枯れた雄木の切り株

以下は数年前に槙の2本が元気であった頃の訪問記です。雌雄2本あるので夫婦槇(めおとまき)といわれます。両木ともに大きなコブがありますのでこぶ槇ともいわれています。人のイボやコブが木に移るという言い伝えがあって、木をさすって願いをかけるとイボがとれるとのことです。看板の説明によると向って左側の槇の木が雌株で目通り(めどおり)が4.15メートル、高さは約12メートル、根元から2メートルと4メートルのところにこぶが無数にあります。右側が雄株で目通りが2.85メートル、高さ約14メートルで静岡県の天然記念物に指定されています。

夫婦槇の雌株 夫婦槇の雄株
夫婦槇の雌株 夫婦槇の雄株
夫婦槇の遠景 夫婦槇雄株の境内側から見たこぶ
夫婦槇の遠景 夫婦槇雄株の境内側から見たこぶ
山門右手の地蔵さん 墓地の奥にある地蔵さん
山門右手の地蔵さん 墓地の奥にある地蔵さん


ご住職ご夫妻に会ってお話をききました。十数年前までは寺の前に水路があり、2本の老槇の間に欄干つきの橋があったので2本の槇が山門代わりでした。戦時中には雌木の枝に足場を組んで町の若い人達が米軍機の監視をしました。また昔は老木にアオダイショウなどの蛇が沢山いたとのことで、樹木医が木の手入れをしてからいなくなりました。老木には樹木医の治療のあとがあり、今も両木ともに元気でがんばっています。山門の左手にある地蔵さんと寺院の墓地の奥にある地蔵さんもイボ取りのご利益があるとのことです。(2000年8月1日記)

夫婦槇の掉月庵へのアクセスGoogle Map

JRで

新幹線JR静岡駅下車、東海道線に乗り換えてJR島田駅下車。
静鉄バスで初倉線で福田下車、徒歩約10分で掉月庵に着きます。

マイカーで

東名高速道路吉田ICで出て右折し県道34号線を南に進み、国道150号線で右折して榛原病院の看板を左折し直に左折すれば掉月庵が見えます。

掉月庵
静岡県榛原郡榛原町細江 

本寺円成寺の五世天用栄龍師が庵を開いた時の記念に雌雄2本の槇を植えたと伝えられています。

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