いぼ地蔵(常観寺)
〜静岡県焼津市柳新屋370〜


                                                                  2015年4月3日更新

 JR西焼津駅駅のすぐ南東の柳新屋(やなぎあらや)にある柳原山常観寺にいぼ地蔵があります。この近くのあぜみちにあった江戸元禄時代のあぜみち地蔵尊といわれたいぼ地蔵尊が平成3年区画整理後現在の常観寺に移されました。新聞記事によるとこのこのいぼ地蔵さんは焼津市柳新屋の萩原惣一氏が昭和34年から30年以上の間自宅に預かって管理していたそうです。現在も同氏は毎月1日と15日に常観寺を訪れていぼ地蔵の世話をされているそうです。

このいぼ地蔵には次のような伝説があります。昔このあたりに美しい娘が住んでいて、意に添わぬ庄屋のどら息子との縁組を悩み歎いたところ顔全体がイボだらけになってしまいました。そのため破談になりましたが、隣村のある若者が「人間は顔ではなくて心だ」といってプロポーズしてくれました。ある夜娘の夢枕に地蔵が現れて「あぜみちの地蔵だが毎朝祈りに来ればイボをとってあげよう」と告げました。娘が毎日あぜみち地蔵のところに日参したところイボがとれて元の美しい娘に戻り、若者と結ばれて幸せになったとのことです。

曹洞宗柳原山常観寺の山門
入って左側にいぼとり地蔵堂がある
向かって右側が常観寺の本堂
やや真中から左川側にいぼとり地蔵堂
左が六地蔵、右が疣地蔵 二体のいぼとり地蔵
向かって右側が疣地蔵尊のお堂
左側が六地蔵のお堂
二体のいぼとり地蔵
左側の疣地蔵尊、丸石でイボをこするとイボが取れる 右側の疣地蔵尊、顔がはっきりしない
左側の疣地蔵尊
丸石でイボをこするとイボが取れる
右側の疣地蔵尊と奉納された丸石
顔がはっきりしない


いぼ地蔵に奉納してある丸い小石でお地蔵さんの顔をこすり、その石でイボをこすります。いぼが落ちたら小石を倍にして返納します。いぼ地蔵は何度も擦られたために顔や体つきがはっきりわからなくなっています。現在も遠く県外からもいぼ地蔵にお参りに来る方が絶えないとのことです。(2001年4月13日記)

柳原山常観寺へのアクセスGoogle Map

 焼津市内の桜見物で西焼津駅に降りたので、常観寺の疣地蔵尊を再訪問しました。14年前と変わらぬ姿の疣地蔵尊にお参り出来ました。
2体の地蔵尊は紅い帽子とピンク色の前掛けをされていてむしろ新鮮に感じました。(2015年4月2日記)

向って左側が常観寺の御本堂
右側が柳新屋公会堂・老人憩いの家
門を入って左側に疣地蔵尊の祠
14年前と変わらぬお姿の疣地蔵尊 紅い帽子を被り、ピンク色の前掛けでした


JRにて

JR新幹線静岡駅で東海道線に乗り換えて、JR西焼津駅で下車した駅南口の東方200mに常観寺があります。

マイカーにて

東名高速道路焼津I.Cから県道81号線をJR焼津駅方向に走り国道150線バイパスを右折後、県道222号線に右折して入り西に走る。県道224号線で左折してJR東海道線を越して右折したJR西焼津駅手前に常観寺があります。

参考文献


平成12年8月16日(水曜)の産経新聞の「民話の舞台を訪ねて 2」
平成13年3月31日(土曜)の静岡リビングのしずおか百地蔵拡大版

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