最終更新日2012年4月26日 日本(にほん・にっぽん)の読み方について 「音訳の部屋リビングルーム(2009年11月23日)」ブログより 2011/10/14転記 11月23日 「勤労感謝の日」 日本国語大辞典によると「勤労をたっとび、 生産を祝い、国民たがいに感謝しあう日」 最近は働きたくても働くところがない若い世代が大変。 早く若者が労働に意欲を持てる時代になって欲しいものです。 先日、友人と「日本の読み方」についてメールで話しました。 国名も(にほん・にっぽん)、その時々で読み方が違い、おおらかといえばその通りで、世界にも類がありません。 私も音訳の部屋で「日本の読み方」を作成しています。→こちら NHK関連からいただいた資料、通信社からいただいた資料など好意的にいただいた資料をもとに、電話をしたり、メールで用途を話してお聞きしたりしています。 電話で窓口の人に聞いた読み方は必ずしも正確な読み方とは言えません。 以前、朝日新聞モンジローでの取材も受けましたが、報道関係でも日本の読みは悩みであるようです。 四季報などで正式に届け出ている読み方と会社で報道に使って欲しい読み方が違うことも多いのです。 「日本航空」などは四季報では「ニッポンコウクウ」ですが通称は「ニホンコウクウ」 会社に聞くと一般的には「ニホン」で読んで下さいとのこと。 会社が届ける日本書籍出版協会のISBNの届出によると関係するものが「ニホンコウクウ〜〜」になっています。→こちら より入力 先日、友人と話した例で 日本青年館 について ホームページ(HP)のアルファベット表記はnipponになっているのですが、一般的には「ニホン〜〜」と言っているので電話で利用する目的を話しお聞きしました。 返事は以下の通りです。 ********************** 日本青年館 総務課に聞きました。 本来は にっぽん だそうですが通称 にほん としているそうで、にほんと読んでくださいとのこと。HPのローマ字表記はNIPPON ********************** 日本航空と同じですがこちらはHPにNIPPONとあるのでなお分からなくなります。 日本銀行は最近HPの子供向けのページに「ニッポン」ですと書いてありますからそれで良いのでしょう。 NHKも以前は「ニチギン」とのみ言っていましたが、最近は「ニッポンギンコウ」とも言うようです。 お札はNIPPONです。 一般的にはローマ字表記全てが読みに通じるものでもないようです。 外国向けにNIPPONとしているところもあり社内でも統一がない場合もあります。 音訳の部屋で会社の名前を「ニホン」のところに分類していたら、該当する会社の新入社員から「ニッポン」だとお叱りの言葉をいただきました。 そこで会社の総務課に理由を話して聞きますと正式は「ニッポン」だが通称は「ニホン」で、世間一般ではそのように通用しているから「ニホン」に入れてくれと言われましたので、その経由も読み方辞典には入れてあります。 今朝、ネットを閲覧していたら 国名の日本について閣議決定でどちらでも良いということが書いてあるページを見つけました。→こちら テレビ朝日の日本語研究室にも読みの調査が載っています。→こちら では どちらでもいいじゃないの! と言ってしまったらそれまで・・・ 音訳・点訳は調査し正しく読むことが必要ですから。 国立国会図書館、小学館の日本国語大辞典、岩波書店の広辞苑などでは、文献上明らかに「ニッポン」とされている以外は「ニホン」としているようです。 日本国語大辞典第10巻「日本」の中に次のように書かれています。 ********************** 〜〜〜本辞典では、文献上明らかに「ニッポン」と記されている場合以外は、すべて「ニホン」として扱った〜〜〜 ********************** 日本の読みの扱いをどのようにするか。 このように、辞書や図書館でさえ難しいのです。 音訳の部屋では、声を出して読む必要がある放送局の資料他いろいろ調査をして掲載していますが、これは私個人の調査であり世の中にどのように読みが通用しているか全てを調べることは困難です。 各所属の意見にしたがって読みを考えてください。 私見ですが 調査は必要ですが、のめり込まないで、どこかで調査をこれでよしとしなくてはならない時もあるでしょう。 一般の読みとローマ字表記が一致していない場合も多々あります。 読む人が調査して読んだとき、校正する人が自分だけの判断で直すと混乱します。 そこで典拠が必要になります。 このような時に、図書館や辞書がどのような考えで作っているかを知っていることは大切です。 音訳の部屋は私個人が調査した範囲内であることを承知して使ってください。 気をつけてはいますが変換、記載の間違い等もあると思います。 その時には典拠を添えてメールをいただければ幸いです。 このページの先頭へ戻る URL(WEBアドレス・ホームページアドレス)・E-mailのハイフンについて 「音訳の部屋リビングルーム(2009年08月28日)」ブログより 2011/10/14転記 朝晩は涼しくなりました。皆様夏バテをしていませんか? 音訳の部屋内のISBN・E-mail・URLの読み方で分かりにくいところがありましたので部分的に書き直しました。 URL(WEBアドレス・ホームページアドレス)・E-mailのハイフンについて アドレスは半角を使います。私のパソコンではハイフンは「-」で出てきます。 同様にアンダーバーは「_ 」です。 機種によってはハイフンが上にあるように感じられますが、アッパーバー(オーバーライン)は半角ではあらわさないのでアドレスには使われないと思います。 参考ページ → こちら ホームページアドレスなら疑問を解決するには実際にハイフンを入れてみれば良いと思います。 ホームページは日々、立ち上がったり、消えていったりしますから、それは承知しておいて下さい。 外国のアドレスに関しては分かりません。 このページの先頭へ戻る PAC3、YS11 など英数字の略語の読み方 「音訳の部屋リビングルーム(2008年09月18日)」ブログより 2011/10/13転記 朝刊各紙にミサイル実験の記事が載っていました。 NHKのニュースも含めて読み方を調査。 このようなときにはWEBは大変役に立ちます。 出来るだけ新聞社や図書館の読みを使うようにしています。 『ウィキペディア(Wikipedia)』は多くの人の書き込みで出来ているので一般に奨励されませんが、どうしても分からないときには毛嫌いしないで参考にするのもいいと思います。 英数字の略語の読み方はほんとうに難しいですね。 統一されているわけではないのが現状のようですが、音訳ではとにかく読まなくてはなりません。 ********************************* BMD(ビーエムディー)弾道ミサイル防衛 PAC3(パックスリー)地対空弾道弾パトリオット3・・・NHKの読み SM3(エスエムスリー)海上配備型迎撃ミサイル THAAD(サード)終末高高度防衛ミサイル ********************************* 「音訳の部屋」時事用語読み方辞典に詳しく載っています。 NHK『ことばのハンドブック 第二版』P333には 航空機の機種の読み方について 1.数字の部分は日本語読みにする(英語読みなは採らない)。 2.数字は原則として全体を一つの数字として読む。 とあります。 例として H2ロケット〔エイチ・ニ〕 ×〔エイチ・ツー〕 ただし、ボーイング社の「7××シリーズ」の「7××」の部分は、例外として数字を1つずつ読む。 ボーイング 747−400〔ナナヨンナナ・ノ・ヨンヒャク〕 YS11 についてはNHK『ことばのハンドブック 第二版』P75に YS11〔ワイエス・ジュウイチ〕とあり NHK『ことばのハンドブック 第一版』P298には ×〔ワイエス・イチイチ〕とありました。 NHK『ことばのハンドブック 第二版』P75の本文に 航空会社や自衛隊の内部などでは、いろいろな呼び方をしているが、放送では一般にわかりやすい読み方を採る。・・・とあります。 「音訳の部屋」特別な数字の読み方辞典 いろいろな数字の読みについて調査したページがあります。 YS11 は開発に携わった方より(ワイエス・イチイチ)と読んでいたとメールをいただき、産経新聞にも同様な記事が載っていたことがありました。 本当に英数字は読みが難しいですね。 先日、音訳仲間と カラシニコフAK47 についての読みを探しました。 はっきりした読みはない様でWEBでは (エーケー・ヨンナナ)(エーケー・ヨンジュウナナ)両方ありました。テレビでその報道があるときには耳から入ってきます。視覚障害者の方は日常、ラジオ、テレビの報道で耳から入ってくることが多いので報道のほうが分かりやすいのでしょうか。 *ロシア語ではAKは(アーカー)と読みます。WEBでは(アーカー・ヨンナナ)と読んでいる記事もあります。私が調べた図書館検索ではAK47はあっても読みはありませんでした。9/20追記 「音訳の部屋」外国語 字母表と読み方 先ほどのH2ロケットなども宇宙開発事業団・NASDAでは「型」が付かない場合「エイチ・ツー」のような英語読みを希望している。・・・とのことです。 先ほどの特別な数字の読み方辞典もぜひ一度眺めてください。 JISなども記載があります。 また「音訳の部屋」の読み方辞典いろいろ 戦闘機・ロケットの読み方も参考にしてください。 NHKでは数字の発音の基準としてNHK『ことばのハンドブック 第二版』P331に 1.現代の日常会話で普通に使われている発音を尊重し、2通りの発音がある場合には、なるべく2通りの発音を認める。 例 14・・・ジューヨン (ジューシ) 2試合・・・ニシアイ (フタシアイ) 2.ニュースなどのように、とくに正確な情報伝達を目的とした番組では、原則として聞きとりやすい発音を使う。 例 14・・・ジューヨン 7億・・・ナナオク 3.数字は原則として日本語読みにする。慣用の強いものをを除いて、英語読みは使わない。 例 1ケース・・・イチケース (ワンケースは使わない) NHKがすべて標準と言うわけではありませんし、専門のところに問い合わせるとそれぞれの機関で使っている言い方を教えてくれます。 音訳をやっていて悩むことですが、調査をした上である程度納得して先へ進むことも大切だと思います。 「音訳の部屋」で調べた読みも、私個人で報道や書籍、大丈夫と思われるWEBでの調査です。 読み方を網羅していることなどはありませんので承知していて下さい。 このページの先頭へ戻る 朝日新聞ことば談話室「しこう」と「せこう」、『NHKことばのハンドブック第2版』紹介 「音訳の部屋リビングルーム(2008年06月24日)」ブログより 2011/10/13転記 先日、朝日新聞ことば談話室 に 「しこう」と「せこう」 が載っていました。 ー以下 朝日新聞ことば談話室 の記事です。ー 「施行」や「施工」は、「しこう・せこう」どちらが正しいのかという質問が届いた。 文化庁「言葉に関する問答集」は、法律方面で「執行(しっこう)」と区別するため施行(せこう)」と読む慣用があるという。大抵の辞書で「せこう」の項はあるものの、「しこう」を参照としている。施工(せこう)は日本国語大辞典に「工事関係者などの慣用読み」とあるが、こちらは土木・建築関係の学術用語集で”公認”されている。 「正しさ」の判断は難しい。誤読や俗用も広く通用するうちに市民権を得る。消耗(しょうこう)が廃れ消耗(しょうもう)が一般化した例もある。文化庁が04年に、読み方について世論調査をしている。施策(しさく)・施策(せさく)は67%対26%と本来の読みが優勢だが、重複(ちょうふく)・重複(じゅうふく)では20%対76%と伝統的読みが劣勢だ。 NHKでは「施行(しこう)」「施工(せこう)」と読み分けている。NHK放送文化研究所によると、新しい読みや用法は、辞書調査や世論調査などで各年代への浸透度や許容具合を調べ、聞いてわかりやすいかなども検討し、扱いを決めるという。(谷美津留) ー以上 朝日新聞ことば談話室 の記事です。ー 2006年(平成18)年11月25日第2刷発行の『NHKことばのハンドブック第2版』を見ますと し のところに 施行 読み ○シコー ×セコー (「施工」はセコー) せ のとろこに 施工 読み ○セコー ×シコー (「施行」はシコー) と載っています。 参考までに記載しました。 なお、『NHKことばのハンドブック第2版』には「数字の発音」の項目に 1〜20 100 1000 10000 何 が追加されています。 『NHKことばのハンドブック第1版』や『新版 NHK日本語発音アクセント辞典』では「数字の発音」は 1〜10でした。 『NHKことばのハンドブック第1版』から13年ぶりに全面的な改訂がなされていますので紹介します。 このページの先頭へ戻る ページの中から用語の位置をさがす 「音訳の部屋リビングルーム(2008年02月10日)」ブログより 2011/10/3転記 寒い日もありますが、各地で梅の便りが聞かれ春はもうすぐです。 ネットで長い文章から目的の用語の位置を探す基本的な方法です。 例としてInternet Explorerより「音訳の部屋」の 色名読み方辞典 で説明します。 色名読み方辞典のページを出して、画面の一番上タイトルバーの下のメニューバーから 編集をクリックしてこのページの検索を押します。 すると下記画面が出ます。(Ctrl+Fを押しても同じ画面が出ます) 検索する文字列に次のような言葉を入れて試してください。 〔白緑色〕・・・入力して次を検索を押します。その場所が分かります。 (入力する時には前に記載した用語をDeleteキーで消してから入れたほうが確実です。) 〔紅色〕・・・・・入力して次を検索を押して行きます。たくさん紅色はあるので「次を検索」を何回も押すと最後に「ドキュメントの検索が完了しました。」と出ます。紅色の読みの確かめにもなります。 〔鴇唐茶〕など入れにくい文字は 〔唐茶〕 だけ入力して検索すると〔○唐茶〕が次から次に出てきます。 単位一覧などで 〔gal〕 を探すときなども便利です。英字は大文字小文字どちらを入れても同じく検索します。 これはFirefox等でも検索の場所は違いますが、同様です。 注意が必要なのはフレームになっているページです。探す用語(キーワード)の画面をクリックして選んでから、編集をクリックしてこのページの検索を押します。 50音順になっている時には特にフレームのことが多く、「音訳の部屋」でも同様です。 wordでもメモ帳でも全て同じことです。 最近はgoogleツールバー等を入れて設定からこのページを検索にレ点をつけておくとこの機能が使えますが、基本的なやり方を覚えておくと何にでも利用できます。 長い文章の中から目的の用語を探すときなど便利ですので使って下さい。 「極黒」の読み方 「音訳の部屋リビングルーム(2007年11月18日)」ブログより 2011/10/3転記 「極黒」 今日、朝日新聞beに出ていた言葉です。 セーラー万年筆が04年11月に発売した顔料インク「極黒(きわぐろ)」の売れ行きがいいとの記事。 「極黒」は色名の読み方にはないので調べてみました。 セーラー万年筆のホームページは「極黒(きわぐろ)」です。BR> 横手市観光協会の横手の野菜がいっぱい「極黒」(ごくぐろ) 中濃ソース。 マットブラック|表面処理剤 極黒(ごくぐろ)→こちら 表面処理剤には黒鉄(くろてつ) と言う言葉も載っています。 皆、黒を使った商品名ですが実際の「極黒」が色として今後どのように読まれていくのか興味のあるところです。 日本国語大辞典によると 極を(きわ・きわめ)と読むのは 極日(きわめび)極仕舞(きわじまい)極書(きわめがき)等があり 極を(ごく)と読むのは 極色(ごくしき)極味(ごくみ)極彩色(ごくさいしき)等たくさんあります。 極月・・・年の極まる月(12月の異称)は(ごくげつ・きょくげつ・きわまりづき・きわまるつき)等の読みがあります。 商品名をつけるときに企業は字の読みも調べていろいろ考えるのでしょう。 色として読みが使われるときにはどのようになっていくのでしょうか。 このページの先頭へ戻る 硫黄島は「いおうじま」から「いおうとう」に 国土地理院 「音訳の部屋リビングルーム(2007年06月18日)」ブログより 2011/10/3転記 映画「硫黄島からの手紙」が公開された時、音訳者より硫黄島の読みについて質問を受けました。 ネットで探すと原題は「LETTERS FROM IWO JIMA」です。 現在映画の参考サイト→こちら 今日の読売新聞、毎日新聞、時事通信のネットニュースに旧島民の訴えで国土地理院が呼称及び地図の表記を「いおうじま」から「いおうとう」へ変更することが記載されていました。 以下読売新聞のネット配信からの記事の引用です。記事がなくなる可能性があるのでここに転記させていただきます。 *************************************************** 国土地理院(茨城県つくば市)は18日、太平洋戦争の激戦地として知られる硫黄島(東京都小笠原村)の呼称を「いおうじま」から「いおうとう」へ変更することを決めた。 北硫黄島、南硫黄島も、ともに「とう」に統一し、地図の表記も「とう」となる。 小笠原村によると、戦前から旧島民らは「いおうとう」と呼んでいたが、昨年公開された米国映画「硫黄島(いおうじま)からの手紙」の影響もあり、テレビなどで「じま」と発音されることが多くなったため、旧島民から苦情が寄せられていたという。村は国土地理院に対して呼称の変更を要請していた。 国土地理院によると、硫黄島は1968年の本土返還後、「とう」と地図では表記されたが、82年に都の公報に基づき「じま」に修正された。米国では戦時中から「じま」と呼ばれていたという。 硫黄島は東京から南に1250キロ離れた、周囲22キロの火山島。戦争中に米軍との決戦に備え、島民は強制疎開させられ、現在も立ち入りは制限されている。 (2007年6月18日19時32分 読売新聞) **************************************************** 国土地理院の今回の硫黄島に関する呼称変更のページがありました。 →→こちら **************************************************** 音訳・点訳する私たちはルビがふってあったり、映画で音声のあるものはその読みに従えますが、ルビのない今までの書籍はどう読むか難しいですね。 国土地理院が変更と言うことは地理の読みとしては今後「いおうとう」と読むのでしょう。 ただこういう変更があったということを知っておくことは大切と思い、記事のあるうちに記載しておきます。明日の朝刊に載るかも知れませんが。 ことば”読み”の変化 「茶葉」の読みについて〜お茶どころ〜静岡からの発信 「音訳の部屋リビングルーム(2006年09月12日)」ブログより 2011/10/3転記 友人が音訳で俳句の本を読んでいた時にでた疑問からずっと調べています。 「茶葉」はよく出てくる言葉ですが日本国語大辞典第二版、広辞苑第五版にも記載がありません。共に茶花(ちゃばな)はあります。 日本茶業技術協会編の『茶の科学用語辞典』には「茶葉」は(ちゃよう)とあり関連用語もたくさんあります。 音訳の部屋の「茶の科学用語・農業用語の読み方」には『茶の科学用語辞典』での調査をもとに他のWEB等の調べも載せてあります。 WEBサイトを見ていると多くの人が議論をしています。 お茶専門のサイト めざせお茶博士!では(ちゃよう)と読むが一般には(ちゃば)とよまれている。 老舗の店主の話で誤りも繰り返せば正しくなる。「誤った情報でも繰り返し伝えられると本物に化けることの怖さです。」と話しています。 中国茶・紅茶のWEBでは(ちゃば)が多いような気がします。 喫茶の館という中国茶のページにルビが(ちゃば)とふってあります。 中国語教室でも(ちゃば)となっています。 しかし中国茶の紹介ブログでも悩んでいます。 確かにパソコンの変換では(ちゃば)。 伊藤園のCMでは(ちゃよう)と言っていました。最近サントリー・キリンなどのCMでは有名な俳優が出てきて(ちゃば、ちゃば・・・)とくり返していました。 だんだん(ちゃよう)から(ちゃば)に変化していくのかな〜と思って聞いていました。 ところが6月のNHK静岡のニュースでアナウンサーが(ちゃば)といいました。その後他のアナウンサーも(ちゃば)と言っています。 それまでは(おちゃのは)?と言っていたような気がします。 日本国語大辞典・大辞林にも載っていませんが一般的なことばは載せて欲しいですね。 静岡では普通 お茶っぱ と言っています。 NHKが言い出すと最終的にアドレスの(ピリオド)が(ドット)に変わったように変化していくのかもしれません。 このような言葉の変化はーことばは生きているーので仕方がありませんが音訳者・点訳者泣かせです 2011年現在 放送では(ちゃば)が定着しているようです。 このページの先頭へ戻る ○○斫り工業 2003/12/12(メールより) 昨日、街を歩いていたら、大きな工事現場の脇に一台の中型トラックが停まっていて、その車体には「○○斫り工業」と書いてありました。なんと読むか? インターネットで探してみたら「はつり」と読ませるのだそうです。初めて知りました。 その後あちこち探してみたら、静岡県浜松市の、「拒コ田斫り」という会社がホームページを開いていて、読み方の説明などをしていることが判りました。ただ「はつり」の内容は、そのホームページの説明より範囲が広がっているようで、超高圧水による「斫り」が増えているようです。URLは下の通り。 http://www.murata-web.co.jp/ 百葉箱 百葉箱は、気温や湿度などの測器を風雨などから保護し、日射や放射からしゃへいするためのもので、白色ペンキで塗装をした木製の箱。気象庁のWEBその他の観測機器にはそのように書いてあり、「ひゃくようそう」「ひゃくようばこ」と書いてあります。広辞苑では「ひゃくようそう」で意味の中に「ひゃくようばこ」とも書いてあります。日本国語大辞典では両方の読みがあります。 NHKのことばのウラ・オモテで放送研究担当部長 柴田実さんは-刷り込まれたことば-で次のように書いていました。 ・・気象台や校庭にある、白い箱「百葉箱」はどう読みますか? 「ヒャクヨーソー」という人は、昭和30年代半ば以前に小学校教育を受けた方が多いと思われます。現在、理科の時間では「ヒャクヨーバコ」と教えています。・・ 二つ以上の読みがある時どちらをとるか、音訳・点訳では難しい問題です。書籍の内容にもよります。 他にもこのような事例はたくさんあります。「音訳の部屋」では分かった時には典拠を書いて列記していますが、全ての資料を見るわけではありませんから抜け落ちている読みもあると思いますのでご了承ください。 北里大学 公式ホームページを見ても、電話で聞いても「きたさとだいがく」です。なぜか国立情報学研究所のWebcatのフリーワードにキーワードを入れるとほとんど「きたざとだいがく」と出てきます。広辞苑・日本国語大辞典では「きたさとだいがく」となっています。同様に辞典では北里柴三郎「きたさとしばさぶろう」北里研究所「きたさとけんきゅうじょ」です。北里大学病院は神奈川県 相模原市【さがみはらし】 北里【きたざと】 にありますので混同しますね。 富士川 角川地名大辞典を調べました。静岡県の本では「ふじかわ」 山梨県の本では「ふじがわ」です。執筆者がそれぞれその県の専門家ではありますが、これは歴史的に地域の読み方の違いなのでしょうか。この読み方については「音訳の部屋」の「主な河川の読み方辞典」に詳しく調べてあります。全国的にこのような違いはきっと多いことでしょうね。 山の読み方にも国土地理院と地域での読みの違いがあります。国土地理院のHPには例えば赤城山(あかぎさん)には備考に(あかぎやま)が入っています。こういうのはありがたいですね。いくつかの読みがあるときにはあまりこだわらないでもっと大事な読みに時間を費やした方が良いような気がします。 坂(さか・ざか)やま(さん・ざん)所(しょ・じょ)なども同様です。もちろん調べてはっきりしている読みは正しい方がいいのですが、はっきりしていない時の話です。 鬼子母神 広辞苑では「きしもじん」が@にあり、日本国語大辞典では「きしぼじん」が@になっています。日本書籍出版協会やWebcatの題名でも読み方は両方あるようです。WEBからの情報では有名な東京都雑司が谷の鬼子母神は駅が「きしぼじんえき」で本尊は「きしもじん」と発音するそうです。 飯盛山トンネル(メールより) さて、関西地方では高速道路がこま切れに開通しています。舞鶴道が舞鶴若狭道路に変わりましたが、この道路にあるトンネル名でこんなことが有りました。飯盛山トンネルのことですが、地域の人は、「はんせい」と読み、付近にあるお寺は「はんしょう寺」です。そしてトンネルのある山は「いいもり山」ということでした。トンネルは地域の地名で指定するのが基本ですから、当初は「はんせい山」だろうということでした。何故なら、同時期に開通した播磨道路に飯盛山トンネルがあるため、読み方が違うのでいいなあという話でした。結果は同じ読み方です。ではまた。お元気で。 押出シ遺跡(静岡県三島市) 静岡県埋蔵文化財調査研究所調査報告では始めは(おしだしいせき)と言っていました。WEBにもそのように書いてありました。その後静岡県立中央図書館での展示の際に(おんだしいせき)になっていましたので、図書館の方に聞いてもらいました。遺跡はその地の小字(こあざ)や小名(こな)小地名(こちめい)等をつけるのが慣例で、あとで地域の名である(おんだしいせき)に変えたようです。国立情報学研究所のWebcatには(オンダシイセキ)になっています。このような例は全国でも数多いのでしょう。 著者名の読み方 折口 信夫 国立国会図書館 (オリグチ シノブ) 釈 迢空(シャクノ チョウクウ) (釈 迢空) 都立図書館 (オリグチ シノブ) 参照(オリグチ ノブオ) *別に 釈 迢空 と検索すると短歌等で (シャク チョウクウ) 参照(シャクノ チョウクウ) 本をさがす(日本書籍出版協会) 折口 信夫(オリクチ シノブ) このページの先頭へ戻る ー音訳の部屋へ戻るー |