直径記号(φ、Φ)の読み方について
円(丸型)の直径記号(φ、Φ)の読み方
直径記号(φ、Φ): 実際は○に斜め線「○に/」であって、これはギリシャ文字のφ、Φ(ファイ)に似ているがファイではなく、0と区別をつけるために○に斜め線を入れたもの。パソコンの文書では、似た形の文字であるギリシャ文字φ(ファイ)の斜体で代用します。
音訳の部屋「記号の読み方辞典」下方にφの読み方があります。→こちら (12)JIS製図 寸法補助記号
「音訳・点訳のためのインターネット活用講座」で説明するのですが、実際の商品についての記載がないとよく分かりません。
ホームセンターでの買い物で一般的な商品に寸法補助記号(φ、Φ)の記載がありました。
買ってきたのは油こし紙とバケツです。
バケツ
アマゾンの情報
同じ商品をアマゾンで検索すると商品表示は下記のようになっています。
バケツ リス ベルクバケツ 22SB 本体 B
製品概要・仕様
サイズ:直径35×高さ33.8cm
本体重量:868g
材質:PP
原産国:日本
容量:22L
最近は視覚障がい者に商品の説明を読んだり、広報等で商品の話をすることもあると思います。
商品に出てきたときのφの読み方、製図用語等で一般的に使用されている読み方をネットで調べました。
JIS補助記号では読み方が決まっていますが、業界では様々な読み方がされており、Webでも議論がなされています。
手芸にも記号は使われるようです。
調査した概略を記載します。
▲日本工業標準調査会:データベース検索 JIS検索 Z8317-1より(音訳の部屋・記号の読み方)
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7.1寸法補助記号
寸法に次の補助記号を付けることによって、寸法付き形体の形状を識別する。寸法補助記号は、寸法値の前につける。
記号 意味 呼び方
φ 直径 まる又はふぁい
R 半径 あーる
□ 正方形 かく
Sφ 球の直径 えすまる又はえすふぁい
SR 球の半径 えすあーる
円弧の長さ えんこ
t 板の厚さ てぃー
C 45°の面取り しー
(注)ISO129-1は、Cを規定していない
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▲Webではwikipediaの直径記号の説明が分かりやすいと思います。→こちら
直径記号 一部引用させてもらいます。
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製図における直径記号「まる」の使用例
製図などでは、直径記号 (まる)で表される。
これはギリシャ文字のφ(ファイ)に似ているがファイではなく、
0と区別をつけるために○に斜め線を入れたものである。
パイと読まれることがあるがファイの聞き間違いからきたと思われる。
正しい読み方はJIS Z 8317に記されている通り「まる」である。
ただし、その後改定され「ふぁい」という読み方も記載されている
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▲Webの分かりやすい説明では
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製図などで円の直径を表す記号で、正しくは真円に斜め45度の斜線を引き、「マル」と読みます。数字の前に書くのが正式で単位はmmです。
パソコンの文書では、似た形の文字であるギリシャ文字φ(ファイ)の斜体で代用します。
・・・
直径1mmならφ1と書いて「まるいち」と読みます。
なぜか「パイ」と読む人が多くて困ります。
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▲実際にφを使っている商品を見てみます。
△茶碗→こちら 同じページの商品にいろいろな表示法がある。
緑釉飯碗 口径 15cm 高さ 6cm
うずめし碗(小)口径 11.5cm h 5.75cm
織部飯碗 φ 12.75cm h 7cm
△グラスなど 5.5φ×15.5H cm5→こちら
△カラー試験管 適合試験管:外径18mmφ 16.5mmφ →こちら
△ホース Φ5 ホース内径5mm×1m
△エンビ管(水道管・電線管・一般管)やステンレス管 管径 内径 外径
厚さによりΦでも外径 内径がある
△三基計装 →こちら
寸法表記は、下記で統一するのが品が良いと思います。
外形寸法(幅・奥行・高さ):W1600×D800×H1800(mm)、厚さ:t1.6mm、穴径:Φ3mm
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▲製図にも使いますが・・・製図の方や建築の方たちは始めから分かって読んでいるようで・・・
φは製図では、直径を表す記号(まる)の代用として使用されることがある。この場合「パイ」と訛って読まれることがある。
△建築情報.net (1)建築用語辞典φ →こちら
よみ:ふぁい
50音別:ふ
種類別:空間デザイン
丸型のものの直径のこと。
同じネットでもこちらでは
△建築情報.net (2)建築用語φ→こちら
Φ
よみ:ぱい
50音別:は
種類別:インテリアコーディネーター
丸型のものの直径のこと。
△いろいろな読み方がされているのでわざわざ記載のあるサイトもあります。
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機械製図の項
「φ」は「マル」と呼びます。
パイでもファイでもありません。
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パソコンやワープロでは便宜上、「φ」(ギリシャ文字のファイ)を使いますが、
形が似ているから使っているだけで、本当は違うものなのです。
▲Yahoo!知恵袋にφについて、こんな記載があります。
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マル
これは直径を表す記号であって、文字ではありません。
ただこの記号は、パソコンにはないのでギリシャ文字のファイで代用します。
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それでファイと読む人もいます。
パイは誤読と思いますが、そんなところで人の和を乱してもしょうがないので
そう読む人が多ければ、合わせておきましょう。
基本的には単位はmmですが、場合によりけりです。
▲まとめ
私達音訳するものは原本にルビが振ってあればφを (まる、ふぁい、時にはパイでも)そのまま読むことになるのでしょう。
ルビがないときにはどうするか。
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単発で商品があったら商品により
直径、口径、内径、外径、管径などと読んだ方が分かりやすい時もあるでしょう。
厳密には(まる)でしょうが、アマゾンではφ35×33.8h/cmと記載してあるバケツを商品表示でサイズ:直径35×高さ33.8cmと表示しています。
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建築や製図などでたくさん表などに出てきたらやはり
まる とか ふぁい(JISの読みにあるので)と読むのでしょう。
単に径と記載のあるページもありますがJISには
φ 直径 まる又はふぁい
R 半径 あーる
の区別ががあります。
基本的には単位はmmですが、写真の油こし紙やバケツのようにcmで書いてあるものも多く、単位のないときには大きさで判断するようです。
<参考>ダイア(DIA)は英語の直径でDiameterと書く頭文字です。
△機械製図のページに実際に使っている例があります。
機械製図 寸法補助記号。→こちら
以上φについて調査したものを記載しました。
私も専門ではありませんので、あくまで調査した結果です。
音訳でφを読むときには、原本の内容と記述箇所により音訳者が判断してください。
Comment
たしかに Z 8317-1:2008 によれば、寸法補助記号として、φ(小文字ギリシャ語のふぁい)を「まる」か「ふぁい」と読ませるとあります。それ以前のJISであれば、「まる」しか呼びようがない。
また、直径記号という表記もJIS 8317-1:2008にはない。
もともと、文字ではなく、記号が直径記号の成り立ちで、読み方にある「まる」という意味で「○」で表していたが、数字のゼロ「0」と紛らわしいので、45度の斜線が加わった。
JIS漢字が制定されるときに、直径記号が制定させれず、現在JIS第4水準に至っても、制定さていない。
機械製図( 8317-1)とJIS漢字(JIS X 0213:2004)との連動がされていないことに起因すると思われる。
JIS漢字のほうがJISの中では上位なのか?
ユニコードでは、直径記号の定義があり、ギリシャ文字とは違うコードが割り当てられいる。
手元のWindows7とWord2013では、2300と入力した後に、ALT-Xと入力すると(ユニコードの)直径記号が表示される。フォントはCambria Math。
CADなどにおける代用として使うにはよいが、やはり、このページのホームセンターの商品に使われるいるギリシャ文字の「ふぁい」は使うべきできではない。
なぜなら、直径記号は文字の書体が変わっても、字体に変化があってはならないからだ。
kenyさま
「音訳の部屋」のサイトは視覚障碍者のために音訳・点訳している人のためのサイトです。書籍や商品の説明に出てくる記号を分かりやすく読むのが第一で、自分で記号を記載することはありません。
コメントありがとうございました。
○に45度の斜線が入った 文字をパソコンで探すにはどうしたらよいのか?
田所さま
視覚障碍者のために音訳・点訳している人のためのサイトです。
このページ(直径記号(φ、Φ)の読み方について)の最初に以下が記載してあります。
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直径記号(φ、Φ): 実際は○に斜め線「○に/」であって、これはギリシャ文字のφ、Φ(ファイ)に似ているがファイではなく、0と区別をつけるために○に斜め線を入れたもの。パソコンの文書では、似た形の文字であるギリシャ文字φ(ファイ)の斜体で代用します。
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製図の方たちは正式に○に斜め線「○に/」でないとおかしいと思われるようですが、一般のパソコンのJIS漢字では ファイ と入れるとギリシャ文字φ(ファイ)が出てきます。
通りすがりのものです。
UNICODE 00d8 → Ø
ウィンドウズですと、平仮名入力モードで「00d8」(ぜろぜろでぃーはち)と打ち込んで「f5(ファンクションキー5)」で変換すると出ます。
私も40年ほど前 高校で習った時 工業高校を出た者は 「パイとかファイなどと使うな あえて呼ぶならマルだ」と教わりました
JISではいつ頃決まったのでしょうか 40年前から 私もこの記号についてずーと疑問でした 最近ふと考えたのが 水道屋さんが昭和の中頃から間違った使い方が拡がったのではないか それは塩ビパイプが13ミリの塩ビパイプ 20ミリの塩ビパイプなどがあるため 大将が13パイ取ってくれ、20パイ取ってくれ とか弟子に言ったのが始まりではないかと推理しました
Wikipediaでは、直径記号は ⌀ [U+2300] と記載されています。
ギリシャ文字のファイφは、明朝フォントなどだとほぼ近いので直径記号に代用しても問題ないと思われます。しかしArial など英語フォントを指定すると一筆で書けるおなじみの全く違う形になってしまいますが、これは、英語環境(英語圏)では通用しないのではないでしょうか。
ファイはある種のフォントで見た目似ている以外には直径には全く関係がなく、英語フォント形での使用はいつの間にか一般化してしまった誤りではないかと私には思われます。
昔はファイでなくマルと言っていたのは、変になる前の正しい話なのではないでしょうか。
φとマル、π、など色々呼び名があってネットで確認しないとわからない。 dをデルタと呼ぶのか? デリバティブと呼ぶのか? その
状態変化によるのか? 判断に頼る状況や場面があると思う…!
フランス切手にあるファイマークはどのような意味がありますか。
先輩社員に、こんな感じの図エクセルで書ける?と言われて渡された紙にΦがあって、
でも書きながらパイと呼んでいたので、??状態で。円周率のパイと関係あるのかしらと
一瞬思ったりもしたのですが、こちらのサイトで色々と理解できました。
「なぜか「パイ」と読む人が多くて困ります」の人だったんですね。
パイでΦは変換できないし、そもそもΦで書き表していいのだろうかと思ってググって
こちらにたどり着き、すっきりしました。ありがとうございました。
昔 務めていた輸送機械メーカーで機械製図を教わりました。
直径記号Φの読み方「まる」については、製図の検定を取る為の練習会に出た時に、当時の会社の先輩に教わりました。
畑違いの機械メーカーに転職して、そこの技術の人達(絶対に、設計とは呼びたくない)が、
やはりΦを「パイ」と呼んでいました。そこまでならまあ分らんこともありませんが、
数字の後ろに付けて、直径「20パイ」とか言ってるのにはびっくりしましたね。
もっと驚いたのは、それが直径記号だけでは無く、板厚 t2.5 を 2.5t 2.5ティー と呼び、
長さについても L=300 を 300L しかも小文字で300l と図面に書いてる・・・
300リットルか?と思ってしまいました。 正直、あきれています。