風景

4月1日 新元号「令和」の発表を大宰府で聞く

2019年4月9日
4月1日に新元号「令和」が発表されました。
そのニュースを私は太宰府天満宮で聞きました。静岡に住みながら太宰府で聞いたのは不思議な気がします。旅行中で少し遅くなりましたが、新元号に関する言葉を記載しておきます。末尾に2日に坂本八幡宮へ行った写真も入れてあります。

<参考にした資料は西日本新聞(にしにっぽんしんぶん)ほか報道より>

新元号 令和(れいわ) 大化(645年)から数えて248番目 音訳の部屋「元号の読み方」→こちら
発表者 菅 義偉(すが よしひで)官房長官
出典
日本最古の歌集「万葉集」の「梅花の歌三十二首の序文」

レファレンス協同データベース
高崎市立中央図書館が2019年04月02日登録で
新元号“令和”の出典となったのは、『万葉集 巻第五』に収録されている“梅花歌卅二首并序(ばいかのうたさんじゅうにしゅあわせてじょ)”の序文の中の“初春令月 気淑風和”です。→こちら

NHKのぺーじより「令和」官房長官会見の中でルビ
新元号の典拠について申し上げます。「令和」は、万葉集の梅花(うめのはな)の歌三十二首の序文にある、「初春(しょしゅん)の令月(れいげつ)にして、気淑く(きよく)風和ぎ(かぜやわらぎ)、梅(うめ)は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き、蘭(らん)は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす」から引用したものであります。→こちら

東京新聞
「万葉集」巻五、梅花(うめのはな)の歌三十二首并(うたさんじゅうにしゅあわ)せて序(じょ)→こちら
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万葉集にある歌の序文
<引用文>
初春令月、気淑風和、梅披鏡前之粉、蘭薫珮後之香
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<書き下し文>
「初春(しょしゅん)の令月(れいげつ)にして、気淑(きよ)く風和(かぜやわら)ぎ、梅(うめ)は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き、蘭(らん)は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす」
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<現代語訳>
天平2年の正月の13日、師老(大伴旅人・おおとものたびと)の邸宅(太宰府)に集まって宴会を行った。折しも、初春の佳(よ)き月で、空気は清く澄みわたり、風はやわらかくそよいでいる。梅は佳人の鏡前の白粉(おしろい)のように咲いているし、蘭は貴人の飾り袋の香にように匂っている。「新版 万葉集 一 現代語訳付き (角川ソフィア文庫) 」

宴会 「梅花の宴」(ばいかのえん)西日本新聞4月2日朝刊 「梅花の宴」(うめのはなのうたげ、ばいかのうたげ)Wikipedia
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歌が詠まれたとの説がある大宰府政庁跡(だざいふせいちょうあと)周辺の坂本八幡神社(さかもとはちまんじんじゃ)や大宰府展示館 坂本八幡神社は坂本八幡宮とも
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大宰帥(だざいのそち)古代大宰府長官大伴旅人
山上憶良(やまのうえのおくら)
国際日本文化研究センター名誉教授の中西 進(なかにし すすむ)氏のコメント・・万葉集は「令(うるわ)しく平和に生きる日本人の原点
坂本八幡宮宮司の御田 良知(みた よしとも)さん(59)
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「令和」のアクセント

報道によると取材陣が内閣府に確認したところ次のような回答が得られました。
「『元号法』および『元号の読み方に関する告示』にもとづいて定めているのは、あくまでも漢字とその読み仮名だけであり、アクセント(イントネーション)についての決まりはありません。
ですので、自由に発音していただいて構いません」(引用:J-CAST NEWSより)

菅義偉官房長官は発表時、「れ」にアクセントを置く「頭高型(あたまだかがた)」で発音。
引き続き会見を開いた安倍晋三首相も同様だった。

NHKは1日、アナウンサーが令和を読み上げる際には頭高型の発音に統一することを暫定的に決定。
ラジオ局の文化放送(東京)も「特別にルールづけはしていないが、新元号発表時の菅官房長官の発音に合わせてアナウンスしている」(広報担当者)という。

一方、TBSテレビ(東京)は「平和」などと同様にアクセントのない「平板型(へいばんがた)」の発音を採用。すでに系列局にも通達した。

朝日放送テレビ(大阪市)は「方針は決めておらず、新元号が世の中に広がっていく中で決めていきたい」(広報担当者)と説明。ただ、一人のアナウンサーが出演時に複数の発音をすることがないよう配慮するという。

どう発音するのが正しいのか。内閣府の担当者は「新元号に関する内閣告示は、あくまでも漢字と読みを定めたもの。発音に正解はなく、個人の自由と考えている」とする。

日本語のアクセントに詳しい神戸大の田中 真一(たなか しんいち)教授によると、一般的に、日本語の発音は長音や撥音(はつおん)などの単語の持つリズムと文字の組み合わせに起因する傾向にある。
例えば、「明治」「神戸」のように令和と同じリズムの単語の場合は多くが頭高型アクセントになる。
一方で「和」で終わる2字の漢語の場合は、「平和」や「飽和」などのように平板型になることが多い。 田中教授は「そのため令和は、どちらの発音でも違和感がない」と指摘する。
ただ、アクセントのある単語は声帯に負荷がかかりやすいため、普遍的に使われるようになると、従来は「か」にアクセントがあった「世界史」などのようにアクセントが取れていくケースが多いという。
田中教授は「令和もなじむにつれ、時代とともに平板型の読み方が定着していくのではないか」とみている。
以上報道より引用
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残りの候補
「英弘(えいこう)」「久化(きゅうか)」「広至(こうし)」「万和(ばんな)」「万保(ばんぽう)」の5案は未採用
京都産業大の久禮 旦雄(くれ あさお)准教授(日本法制史)によると「令和」「英弘」「広至」は日本の古典(国書)から採ったもので、いずれも過去の元号で使われていない「令」「英」「広」の文字を含む。

4月2日旅行中に撮影
坂本八幡宮

大宰府政庁跡

大宰府展示館

周辺の満開の桜

新元号発表の日に太宰府天満宮で九州国立博物館の庭の「雲海桜」(うんかいざくら)を見て、翌日坂本八幡宮で満開のソメイヨシノに出会い幸せでした。

明けましておめでとうございます。

2019年1月2日

2019年1月元旦
明けましておめでとうございます。
平成最後のお正月です。
災害の少ない、平和な年であるようにと祈ります。

音訳者の皆様、身体に気を付けて活動してください。
音訳の部屋はゆっくり更新していきます。

毎年元旦は日本平ホテルでお茶を飲みながら富士山を眺めます。今年も快晴。

昨年完成した日本平夢テラス。富士山からアルプスの山々、駿河湾と四方が見渡せます。
逆光ですが・・・

静岡県護国神社へお参りに出かけました。平成29年結成の「和乃音 結(わのおと ゆい)」の演奏があり、お正月らしく楽しみました。→こちら

神通川(岐阜県・富山県)の読み方

2018年5月8日
音訳の部屋の「主な河川の読み方辞典」「難読地名読み方辞典」に川の名前が出ています。岐阜県・富山県に渡る「神通川」の読み方について富山の方から報告を受けましたので調べました。読み方は統一されていないようです。音訳の部屋にも記載しましたが書籍の辞書・WEBの公的機関や辞書等によって読み方が違います。原本を読んで自分で選んでください。

5月9日追加
昨日は、神通川流域カドミウム被害「イタイイタイ病」公害病認定から50年となった日。地元の報道では(じんずうがわ、じんづうがわ)との読みで報道がなされているとのこと。一般的にはそのように読むのが分かりやすいのでしょう。

<書籍の辞書>
広辞苑第五版(じんずうがわ)(じんつうがわ⇒じんずうがわ)
日本国語大辞典(じんづうがわ・「じんつうがわ」とも)(じんずうがわ⇒じんづうがわ)
大辞林第二版(じんずうがわ)(じんつうがわ⇒じんずうがわ)

<WEBより>
(じんつうがわ)と記載がある辞書 公的機関
日外アソシエーツ 河川・湖沼名辞典(weblio辞書)
国土交通省 水管理・国土保全局
国土交通省 日本の川 河川名一覧→こちら

(じんずうがわ・じんづうがわ)と記載がある辞書・地元からの報告
三省堂 大辞林(weblio辞書)
大辞林 第三版(コトバンク)
デジタル大辞泉(コトバンク)
地元からの報告

(じんづうがわ)と記載がある辞書
ブリタニカ国際大百科事典(コトバンク)
百科事典マイペディア(コトバンク)
世界大百科事典 第2版(コトバンク)
日本大百科全書(ニッポニカ)(コトバンク)

他に(コトバンク)
日本の地名がわかる事典 〔岐阜県(富山県)〕神通川(じんずうがわ)〔富山県(岐阜県)〕神通川(じんつうがわ)

Wikipedia
(じんずうがわ、じんづうがわ、じんつうがわ)

参考
※1
ふりがな文庫 “神通川”のいろいろな読み方と例文→こちら

作品の中では下記の割合とのこと
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読み方(ふりがな) 割合
じんずうがわ 50.0%
じんつうがわ 33.3%
じんつうがは 16.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
文学の例文の記載がありますので見て下さい。

※2
「創造の城とふるさとの河 富山のふるさとに関する事、謎や神秘、真実の追求」→こちら

神通川の由来 について記載があります。抜粋しておきます。
私が調べたものと資料は大体同じようですが・・・

・神通川の名前の由来については諸説あるが、確然としたものはない。
・地元で多くの人に慣れ親しまれているのは「じんずうがわ」である。
ローカル局のアナウンサーも「じんずうがわ」と言っている。

・国土交通省ホームページの一級河川の紹介ページに書いてある。→こちら
神通川の下にはっきりと「じんつうがわ」と振り仮名が振ってある。
国土交通省水管理・国土保全局資料や、河川法でも「じんつうがわ」となっているらしい。
・同じ省庁でも(建設省は国土交通省の前身)昔の国土地理院の資料では、「じんずうがわ」となっているようである。
神通川の看板には「一級河川 神通川(じんづうがわ)JINZUGAWA」があるとのこと。

<まとめ>
山や河川等の読み方は地域によって、時代によって違うことが時々あります。神通川は地元のテレビ局が(じんずうがわ)と読んでいるとのことで地元では一般的なのでしょう。
国土交通省や日外アソシエーツで(じんつうがわ)となっていると読み方は決められなくなります。

私は静岡に住んでいます。以前、角川の地名辞典に山梨県が(ふじかわ)静岡県が(ふじがわ)
になっていましたが、現在は静岡県の放送局でも(ふじかわ)となっています。
昔から上流と下流で読み方が違っていることもあったので、難しいところです。
また時代によって読み方が変化することもあります。「音訳の部屋」も作り始めてから時間が経ちました。WEBで読み方を調べるときには二個以上のサイトを調べて確かめて下さい。

明けましておめでとうございます。

2018年元旦
明けましておめでとうございます。
例年のように日本平にお参りしました。
青空でしたが、昼近く富士山に雲がかかり始め、ちょっと残念。清水港は良く見えます。

今年は戌年。我が家で昨年迎えたトイプードル ふうた の年です。
平和な年であることを祈ります。
(神奈川県立恩賜箱根公園での写真)

昨年は日本平で桜と富士山に見とれ、階段を二段踏み外し骨折してしまいました。
音訳の部屋も少し怠けました。

最近は専門の機関が読み方を出すようになったので「音訳の部屋」の役割もだいぶ減ってきました。
報道等で出てきた言葉・単位や記号・装丁者など、検索でさがしにくい言葉を中心に、ゆっくりのんびり進みます。

本年もよろしくお願いします。

雪景色の富士山

2017年11月27日

2017年11月27日
富士山も雪景色になりました。富士市と朝霧高原へ出かけましたので富士山の写真をお届けします。
富士山は見るところで表情がいろいろ変わります。

富士市から11月25日撮影

朝霧高原11月26日撮影

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