2015年10月30日
文化勲章に7人 文化功労者に16人選出
日経新聞WEB・NHK等参照
<文化勲章>(敬称略)
大村智(おおむら・さとし)(80)北里大特別栄誉教授。抗寄生虫薬「イベルメクチン」を開発し、関連分野の発展と人類の健康に多大な貢献をした。
梶田隆章(かじた・たかあき)(56)東大宇宙線研究所長。素粒子「ニュートリノ」に質量があることを実証、宇宙や物質の根源の解明に道を開いた。
塩野宏(しおの・ひろし)(84)東大名誉教授。新たな理論的基礎を築くなど、行政法学研究を今日の水準に高めるのに主導的な役割を果たした。
志村ふくみ(しむら・ふくみ)(91)染織家。植物染料による色糸を生かした独自の作風で、つむぎ織の芸術的価値を飛躍的に高めた。文筆にも優れた才能を発揮した。
末松安晴(すえまつ・やすはる)(83)東京工業大栄誉教授。光通信工学を育成し、波長可変半導体レーザーの開発に寄与。高速通信ネットワークの実現に貢献した。
仲代達矢(なかだい・たつや、本名仲代元久=なかだい・もとひさ)(82)俳優。映画「影武者」などに出演、重厚感ある個性的な演技で圧倒的な存在感を示す。
中西重忠(なかにし・しげただ)(73)京大名誉教授。グルタミン酸受容体の実体を解明するなど、神経伝達の基本的メカニズムを世界に先駆けて明らかにした。
<文化功労者>敬称略)
梶田隆章(かじた・たかあき)今年度の文化勲章にも選ばれた。上記参照
安西祐一郎(あんざい・ゆういちろう)(69)日本学術振興会理事長。認知科学のパイオニアとして先駆的な成果を挙げ、情報科学と認知科学の融合を先導した。
大隅良典(おおすみ・よしのり)(70)東京工業大栄誉教授。細胞の自食作用「オートファジー」に関し、分子機構や多様な生理的意義を解明した。
岡崎恒子(おかざき・つねこ)(82)名古屋大名誉教授。短鎖DNAによるDNA複製の普遍的原理を明らかにし、「岡崎フラグメント」とたたえられる。
尾上菊五郎(おのえ・きくごろう、本名寺嶋秀幸=てらじま・ひでゆき)(73)歌舞伎俳優。さっそうとした芸風と美しい容姿で高い評価を受け、近年は新作にも出演。
川淵三郎(かわぶち・さぶろう)(78)日本サッカー協会最高顧問。日本初のプロサッカーリーグ「Jリーグ」を開幕させ、地域スポーツの発展に尽力した。
黒柳徹子(くろやなぎ・てつこ)(82)俳優。司会を務める「徹子の部屋」は放送回数1万回を超える長寿番組として親しまれる。ユニセフ親善大使としても活躍。
佐々木毅(ささき・たけし)(73)東大名誉教授。プラトンなどの政治思想研究を基盤とし、現代政治の分析においても顕著な研究業績を挙げた。
西村暹(にしむら・すすむ)(84)筑波大客員研究員。発がんにおけるDNA損傷の分子機構を研究し、がん科学や多くの臨床研究分野に貢献。
野坂操寿(のさか・そうじゅ、本名野坂恵子=のさか・けいこ)(77)箏曲家。箏曲の新しい領域を広げる演奏活動を意欲的に展開した。「二十絃箏」なども開発。
野村万作(のむら・まんさく、本名野村二朗=のむら・じろう)(84)狂言師。気品とすごみを併せ持つ舞台は秀逸で現代劇にも出演。狂言を広く認知させた。
野本寛一(のもと・かんいち)(78)近畿大名誉教授。生活伝承について、自然環境との関係に着目し「生態民俗学」という新しい概念を提唱、優れた業績を挙げた。
橋田寿賀子(はしだ・すがこ、本名岩崎寿賀子=いわさき・すがこ)(90)脚本家。「おしん」「おんな太閤記」など名作を生み、日本文化の海外普及にも功績。
浜川圭弘(はまかわ・よしひろ)(83)大阪大名誉教授。省資源型の太陽電池の発明など優れた業績を挙げ、太陽光発電の世界規模の普及に大きな役割を果たした。
三谷吾一(みたに・ごいち、本名三谷伍市=みたに・ごいち)(96)工芸家。輪島塗の沈金職人として、独特の点彫り技法と透明感のある彩色法で高く評価される。
皆川博子(みながわ・ひろこ)(85)小説家。「恋紅」は直木賞を受賞。時代小説やミステリーなど幅広い分野で第一線の活躍を見せ、若手にも大きな影響を与える。