PAC3、YS11 など英数字の略語の読み方
朝刊各紙にミサイル実験の記事が載っていました。
NHKのニュースも含めて読み方を調査。
このようなときにはWEBは大変役に立ちます。
出来るだけ新聞社や図書館の読みを使うようにしています。
『ウィキペディア(Wikipedia)』は多くの人の書き込みで出来ているので一般に奨励されませんが、どうしても分からないときには毛嫌いしないで参考にするのもいいと思います。
英数字の略語の読み方はほんとうに難しいですね。
統一されているわけではないのが現状のようですが、音訳ではとにかく読まなくてはなりません。
*********************************
BMD(ビーエムディー)弾道ミサイル防衛
PAC3(パックスリー)地対空弾道弾パトリオット3・・・NHKの読み
SM3(エスエムスリー)海上配備型迎撃ミサイル
THAAD(サード)終末高高度防衛ミサイル
*********************************
「音訳の部屋」時事用語読み方辞典→こちら に詳しく載っています。
NHK『ことばのハンドブック 第二版』P333には
航空機の機種の読み方について
1.数字の部分は日本語読みにする(英語読みなは採らない)。
2.数字は原則として全体を一つの数字として読む。
とあります。
例として H2ロケット〔エイチ・ニ〕 ×〔エイチ・ツー〕
ただし、ボーイング社の「7××シリーズ」の「7××」の部分は、例外として数字を1つずつ読む。
ボーイング 747-400〔ナナヨンナナ・ノ・ヨンヒャク〕
YS11 についてはNHK『ことばのハンドブック 第二版』P75に YS11〔ワイエス・ジュウイチ〕とあり
NHK『ことばのハンドブック 第一版』P298には ×〔ワイエス・イチイチ〕とありました。
NHK『ことばのハンドブック 第二版』P75の本文に
航空会社や自衛隊の内部などでは、いろいろな呼び方をしているが、放送では一般にわかりやすい読み方を採る。・・・とあります。
「音訳の部屋」特別な数字の読み方辞典→こちら
いろいろな数字の読みについて調査したページがあります。
YS11 は開発に携わった方より(ワイエス・イチイチ)と読んでいたとメールをいただき、産経新聞にも同様な記事が載っていたことがありました。
本当に英数字は読みが難しいですね。
先日、音訳仲間と カラシニコフAK47 についての読みを探しました。
はっきりした読みはない様でWEBでは (エーケー・ヨンナナ)(エーケー・ヨンジュウナナ)両方ありました。テレビでその報道があるときには耳から入ってきます。視覚障害者の方は日常、ラジオ、テレビの報道で耳から入ってくることが多いので報道のほうが分かりやすいのでしょうか。
*ロシア語ではAKは(アーカー)と読みます。WEBでは(アーカー・ヨンナナ)と読んでいる記事もあります。私が調べた図書館検索ではAK47はあっても読みはありませんでした。9/20追記
「音訳の部屋」外国語 字母表と読み方→こちら
先ほどのH2ロケットなども宇宙開発事業団・NASDAでは「型」が付かない場合「エイチ・ツー」のような英語読みを希望している。・・・とのことです。
先ほどの特別な数字の読み方辞典→こちら もぜひ一度眺めてください。
JISなども記載があります。
また「音訳の部屋」の読み方辞典いろいろ→こちら
戦闘機・ロケットの読み方も参考にしてください。
NHKでは数字の発音の基準としてNHK『ことばのハンドブック 第二版』P331に
1.現代の日常会話で普通に使われている発音を尊重し、2通りの発音がある場合には、なるべく2通りの発音を認める。
例 14・・・ジューヨン (ジューシ)
2試合・・・ニシアイ (フタシアイ)
2.ニュースなどのように、とくに正確な情報伝達を目的とした番組では、原則として聞きとりやすい発音を使う。
例 14・・・ジューヨン
7億・・・ナナオク
3.数字は原則として日本語読みにする。慣用の強いものをを除いて、英語読みは使わない。
例 1ケース・・・イチケース (ワンケースは使わない)
NHKがすべて標準と言うわけではありませんし、専門のところに問い合わせるとそれぞれの機関で使っている言い方を教えてくれます。
音訳をやっていて悩むことですが、調査をした上である程度納得して先へ進むことも大切だと思います。
「音訳の部屋」で調べた読みも、私個人で報道や書籍、大丈夫と思われるWEBでの調査です。
読み方を網羅していることなどはありませんので承知していて下さい。